ジェルネイルはサロンに行かなくても自宅で楽しめる時代になりましたが、「セルフでやっていたら爪がペラペラになってしまった」「剥がしたら爪の表面ごと取れた」という声もよく耳にします。

私はネイルサロンYNESTを恵比寿で運営していますが、他店やセルフで爪がボロボロになったお客様が駆け込んでくるケースが後を絶ちません。爪の回復には最低でも3〜6ヶ月かかり、その間はジェルネイルをお休みしなければならないことも。

この記事では、ジェルネイルで爪が傷む根本原因から、爪に優しいキットの選び方、傷んでしまった爪の回復ケアまで、プロ目線で詳しく解説します。

ジェルネイルで爪が傷む原因TOP5

爪が傷む原因は複数ありますが、私がサロンで見てきた限り、ほぼ決まったパターンがあります。心当たりのある項目がないかチェックしてみてください。

原因 01 — 最多・最重要

サンディング(爪を削ること)のやりすぎ

ジェルの密着を高めるためにバッファ(スポンジファイル)で爪表面を削る「サンディング」は、やりすぎると爪を薄くする最大の原因です。

爪はネイルプレートという層で構成されていますが、削りすぎるとこの層が薄くなり、ジェルをオフしたあとに「爪が透けて見える」「曲がるくらいペラペラ」という状態になります。サロンで見るボロボロ爪の7割はこれが原因です。

適切なサンディング量は「爪の艶がなくなる程度」。白くなるまで削るのはやりすぎです。

セルフネイルで特に注意が必要なのは、「削れている感覚がわかりにくい」という点。ジャリジャリという感触がなくなったら止めるのが目安です。

原因 02

無理なオフ(剥がす、削りすぎる)

「ジェルが浮いてきたから剥がした」という経験はありませんか?ジェルを無理に剥がすと、爪の表面層(ネイルプレートの一部)まで一緒に持っていかれます。これを繰り返すと爪は急速に薄くなります。

また、コースファイルでジェルを全部削り落とそうとするのも危険です。ジェルと爪の境界線がわかりにくく、気づかないうちに爪本体まで削ってしまっているケースが多いです。

正しいオフは「アセトン入りのリムーバーでジェルをふやかしてから、残った部分だけを軽く削る」という手順が鉄則です。詳しくは後述の「オフは必ずリムーバーで」を参照してください。

原因 03

硬化熱による負担

ジェルをLEDライトで硬化させるとき、「熱い!」と感じた経験はないでしょうか。この「硬化熱」は、ジェルが重合反応(液体から固体に変化する化学反応)を起こす際に発生する熱です。

硬化熱自体はジェルの性質上避けられませんが、爪が薄い人や厚塗りした場合に強く感じやすく、繰り返すと爪の水分バランスが崩れて乾燥・脆弱化につながります

「痛いけど我慢している」という方は要注意。爪が薄くなっているサインです。ジェルを薄塗りにする、LEDライトから少し遠ざけてゆっくり硬化させるといった対処が有効です。

格安の中国製ライトは照射が均一でなく、局所的に過熱するものもあります。日本製・または保証付きのLEDライトを使うことも爪を守る観点で重要です。

原因 04

有害成分(HEMAなど)による爪への負担

ジェルネイルに含まれる成分の中で特に注目されているのがHEMA(ヒドロキシエチルメタクリレート)という成分です。HEMAはジェルの密着を高める効果がある一方、皮膚や爪へのアレルギーリスクが指摘されており、EU圏では使用規制が進んでいます。

HEMAに対してアレルギー反応が出ると、爪の周囲が赤くなったり、かゆみ・腫れが生じることがあります。重症化すると爪が剥離(爪甲剥離症)するケースも。

格安の海外製ジェルに多く含まれているため、爪が敏感な方や長期間ジェルを続けている方はHEMA不使用(HEMAフリー)のジェルを検討する価値があります

原因 05

長期間の連続使用による爪の蒸れ・脆弱化

ジェルネイルをずっとつけ続けると、爪と空気の接触が絶たれ、爪自体が「蒸れた」状態になります。健康な爪には適度な水分と油分のバランスが必要ですが、長期間ジェルで覆われることでそのバランスが崩れます。

目安として、3週間以上つけっぱなしにしないこと、そして連続して何本もジェルをした後は1〜2週間休ませる期間を設けることが理想です。

「ジェルを休んでいる間が恥ずかしい」という方は、後述の補強コートで爪を整えながら休む方法がおすすめです。

YUMEKO's サロン経験:「他店でやったら爪がボロボロになった」というお客様の多くは、前のサロンまたはセルフで上記の原因が重なっていました。特に多いのが「サンディングのやりすぎ+剥がしてオフ」の組み合わせ。1回の施術でも、この2つが重なると爪が目に見えて薄くなります。